ハンザの町から、ミュンヘンへ。

木組みの家が並ぶ広場と、奥にそびえる教会の塔写真:losch / CC BY-SA 3.0(トリミング)
スタイルを知る。 · STYLE 11

ゆかりの地 ドイツ・アインベック

ハンザの町から、
ミュンヘンへ。

ボックというスタイルの話。

ドイツ・ニーダーザクセン州、アインベックのマルクト広場(2009年9月)。
STYLE / PLACE / GLASS

麦芽のコクを、
強いラガーで味わう。

北ドイツの醸造の町から、
バイエルンへ渡ったスタイルです。
01どんなスタイルか

強くて、
麦芽の豊かなラガー。

BJCPの2021年版ガイドラインは、デュンケルボック(ボック)を「強く、色の濃い、麦芽の豊かなドイツのラガー。大陸の麦芽のこくと香ばしさを強調しながら、後味は甘くない」と説明しています。

BAの2026年版ガイドラインは、伝統的なボックは麦芽だけで造られ、高い麦芽の甘みを示すとしています。麦芽の風味は甘みと、トーストやナッツのような香ばしさのバランスで、カラメルではないそうです。

BJCPのデュンケルボックの説明を読む(英語) ↗
旅のメモ

北の町の名物が、
南の町で育った。

02生まれた土地

ハンザ同盟の時代の、
醸造と輸出の町。

BJCPによると、ボックは北ドイツの町アインベックで生まれました。アインベックは、ハンザ同盟の時代(14〜17世紀)に醸造の中心地で、人気の輸出地だったといいます。17世紀からはミュンヘンで再現されるようになりました。

BJCPは「Bock」をドイツ語で雄の羊(Ram)と訳し、そのためロゴや広告にその動物がよく使われると説明しています。表紙は、アインベックのマルクト広場です。

03味わいの傾向

パンのような麦芽と、
ほとんど感じないホップ。

BJCPは、パンのような豊かな麦芽の香りに、トーストのような香ばしさが加わることが多く、ホップの香りはほとんどないとしています。苦味は麦芽の風味を支える程度で、少し麦芽の甘みが後味に残るものの、しっかり発酵していてしつこくないそうです。

ただし、これはスタイルの一般的な傾向です。色の淡いものから濃いものまで、ボックの一族には幅があります。「ボックだから必ずこうなる」とは言えません。

04造りで変わるところ

マイボックと、
ドッペルボック。

色の淡いヘレスボックは、マイボックとも呼ばれます。BJCPは、ボックの一族の中では比較的新しいもので、春や5月に結びついた季節の商品として出されると説明しています。

より強く豊かなドッペルボックは、ミュンヘンの聖フランシスコ・デ・パウラ修道会の修道士が1700年代までに造り始めたバイエルンの名物で、修道士は「液体のパン」と呼び、四旬節の断食の間に飲んでいたと紹介されています。スタンプでは、スタイル欄の「ドッペルボック」「マイボック」「Helles Bock」も入門カードの「ボック」として数えます。

05 / 次の一杯で

ボック

強さと数字を、見てみる

次の一杯で、注目すると面白いこと。

6.3–7.6%アルコール分(BA)
20–30IBU(BA)

BAの2026年版ガイドラインでは、トラディショナル・ジャーマン・スタイル・ボックのアルコール分を6.3〜7.6%、苦味の目安であるIBUを20〜30としています。BJCPのドッペルボックは7〜10%です。アルコール分が高めなので、少しずつ温度が上がるにつれて麦芽の香りがどう変わるかを確かめながら飲んでみてください。

BAのビアスタイル・ガイドラインを見る(英語・PDF) ↗
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