ゆかりの地 イギリス・アメリカ
淡色のエールが、
海を渡った。
ペールエールというスタイルの話。
イングランドのエールを、
アメリカの素材で。
ペールエールの二つの顔です。
ホップが前に出て、
麦芽が支える。
BJCPの2021年版ガイドラインは、アメリカンペールエールを「平均的な強さで、ホップが前に出た淡色のアメリカのクラフトビール。バランスよく飲みやすくするだけの麦芽が支えている」と説明しています。
BAの2026年版ガイドラインには、クラシック・イングリッシュ・スタイル・ペールエールとアメリカン・スタイル・ペールエールが別々に載っています。イングリッシュのほうは、花やハーブ、土、核果のようなホップの香りと、中程度からやや高めの果実のようなエステルが特徴とされています。
BJCPのアメリカンペールエールの説明を読む(英語) ↗同じ淡色のエールが、
海の向こうで姿を変えた。
ビターの親と、
クラフトの定番。
BJCPによると、イギリスのビターの一族は、1800年代後半以降、イングランドのペールエールからドラフトの商品として生まれました。
アメリカンペールエールは、イングランドのペールエールを、アメリカのクラフトビールの時代にアメリカの素材で造り直したもの。1980年に初めて造られたシエラネバダ・ペールエールがこのスタイルを広め、IPAの人気が爆発する前は、アメリカのクラフトビールでもっとも知られた人気のスタイルだったと紹介されています。表紙は、カリフォルニア州チコのシエラネバダ・ブルーイングです。
アメリカは柑橘や松、
イギリスは果実と麦芽。
BJCPは、アメリカンペールエールのホップの香りの例として柑橘、花、松、樹脂、トロピカルフルーツなどを挙げ、発酵の香りはクリーンで、苦味は中程度から高めとしています。イングランドのものと比べると、色が淡く、発酵の香りがよりクリーンで、カラメルの風味が少ないのが一般的だそうです。
ただし、これはスタイルの一般的な傾向です。使うホップや麦芽、酵母で印象は大きく変わります。「ペールエールだから必ずこうなる」とは言えません。
IPAとの境目は、
強さとバランス。
BJCPは、アメリカンペールエールはアメリカンIPAより苦味のバランスとアルコールが控えめで、今のアメリカのものは比重の低いIPAのようなものが多いと書いています。BAのガイドラインには、濁りのある「ジューシー/ヘイジー・ペールエール」というスタイルもあります。
スタンプでは、スタイル欄の「アメリカンペールエール」「APA」「English Pale Ale」も入門カードの「ペールエール」として数えます。「IPA」は別のマスです。
ペールエール
産地と数字を、見てみる
次の一杯で、注目すると面白いこと。
BAの2026年版ガイドラインでは、アメリカン・スタイル・ペールエールのアルコール分を4.4〜5.4%、苦味の目安であるIBUを30〜50、クラシック・イングリッシュ・スタイル・ペールエールを4.4〜5.3%、IBUを20〜40としています。ラベルに書かれたホップの産地や品種と、香りの印象を見比べてみてください。
BAのビアスタイル・ガイドラインを見る(英語・PDF) ↗