プルゼニの町の名が、
ビールの名に。
祖先とされるスタイルです。
淡い色の、
ホップの効いたラガー。
ピルスナーは、ラガー酵母で造る淡色のビールです。BJCPの2021年版ガイドラインは、チェコのプレミアム・ペールラガーを「麦芽とホップの個性がしっかりしていて余韻の長い、爽快な淡色のチェコのラガー」、ジャーマン・ピルスを「淡い色で、ドライで苦い、ホップの香りが際立つドイツのラガー」と説明しています。
同じガイドラインによると、チェコ国内で「ピルスナー」と呼ばれるのはピルスナー・ウルケルとガンブリヌスだけ。ドイツでは、チェコのスタイルと区別するために「ピルス」と呼ぶことが多いそうです。ジャーマン・ピルスはチェコのピルスナーとともに、今いちばん多く造られているビアスタイルの祖先だとされています。
町の名前が、
世界のビールの名前に。
1842年、
プルゼニで。
BJCPによると、このスタイルはピルスナー・ウルケルと結びつけて語られます。プルゼニで造られるビールの質に不満を持った市民が新しい醸造所を建て、1842年に初めて醸造されました。最初に醸造したのはバイエルン出身の醸造家ヨーゼフ・グロルとされていますが、それ以前にもボヘミアに淡色のラガーがあった可能性があるとも書かれています。
ラガー酵母と同じくらい重要だったのが、イギリスの製麦技術だったそうです。ドイツでは1870年代の初めに、ミネラルの多い水や国産のホップに合わせたピルスが造られるようになりました。表紙は、プルゼニのピルスナー・ウルケル醸造所の正門です。
パンのような麦芽と、
きれいな苦味。
チェコのタイプは、パンのような豊かな麦芽の風味に、はっきりしながらも角のない苦味と、花やスパイスを思わせるホップの風味が重なるとされます。ジャーマン・ピルスはそれより色も体も軽く、よりドライでキレがあり、苦味が長く残るのが一般的な傾向です。
ただし、これはスタイルの一般的な傾向です。BJCPも、ドイツでは南から北へ行くほど色が淡く、ドライで苦くなる傾向があると書くほど、同じ名前の中にも幅があります。「ピルスナーだから必ずこうなる」とは言えません。
水とホップで、
国の個性が出る。
BJCPは、チェコのタイプでは硫酸塩と炭酸塩の少ない水が、ホップを多く使っても柔らかく丸い印象を生むと説明しています。ドイツでは、ミネラルの多い水がドライな後味を強め、長くすることがあるそうです。
スタンプの中級カードにあるチェコピルスナーとジャーマンピルスは、どちらも入門カードの「ピルスナー」の仲間として数えます。ラベルに産地や「Pils」「Pilsner」のどちらが書かれているかを見てみると、違いを楽しむ手がかりになります。
ピルスナー
ラベルと数字を、見てみる
次の一杯で、注目すると面白いこと。
BAの2026年版ガイドラインでは、チェコ・スタイル・ペールラガーのアルコール分を4.6〜5.1%、IBUを20〜45、ジャーマン・スタイル・ピルスナーを4.6〜5.3%、IBUを25〜50としています。チェコで造られるものは、初期比重の上限が12.99°Platoとも書かれています。BAはどちらのスタイルでも泡は密であるべきとしているので、泡の立ち方にも注目してみてください。
BJCPのチェコ・プレミアム・ペールラガーの説明を読む(英語) ↗