小さな粒が、長く残る。

ボルドーのぶどう畑。低く仕立てられた木が畝になって奥まで続く写真:Megan Mallen / CC BY 2.0(トリミング)
ぶどうを知る。 · GRAPE 01

代表産地 ボルドー

小さな粒が、
長く残る。

カベルネ・ソーヴィニヨンという、ぶどうの話。

ボルドーのシャトー・マルゴーにあるカベルネ・ソーヴィニヨンの畑(2010年9月)。この品種の代表産地の風景で、記録した一本がこの畑で造られたことを示すものではありません。
GRAPE / PLACE / GLASS

名前は知っている。
でも、どんなぶどう?

ラベルでよく見かけるあの品種を、
畑からたどってみます。
01どんな品種か

ふたつの品種から、
生まれてきた。

カベルネ・ソーヴィニヨンは、カベルネ・フランとソーヴィニヨン・ブランのあいだに生まれた品種です。1997年、カリフォルニア大学デービス校の研究チームがDNA解析でこの親子関係を示し、学術誌Nature Geneticsに報告しました。

赤ワイン用の黒ぶどうの親の片方が、白ワイン用のソーヴィニヨン・ブランだったこと。当時、これは驚きをもって受けとめられた結果でした。

親子関係の研究を読む(UC Davis) ↗
旅のメモ

ぶどうの名前は、
旅のはじまりの合図。

02代表的な産地

左岸の畑から、
世界各地へ。

代表的な産地として知られるのは、フランス・ボルドーの左岸です。表紙の写真も、その一角にあるシャトー・マルゴーのカベルネ・ソーヴィニヨンの畑を写したものです。

今では世界各地で栽培されています。同じ品種でも、日照や気温、土壌、収穫の時期によって育ち方は変わります。ラベルの産地表示は、その違いを想像するための手がかりになります。

03味わいの傾向

語られる傾向と、
目の前の一本。

カベルネ・ソーヴィニヨンは、果皮が厚く粒の小さい品種です。そこから、色が濃く渋みのしっかりしたワインになりやすい品種として説明されることがよくあります。

ただし、これはあくまで品種の一般的な傾向です。産地も造りも収穫年も違えば、仕上がりは変わります。「この品種だから必ずこうなる」とは言えません。手元の一本の味は、ボトルの表示と造り手の説明、そして自分が飲んだ感想のほうが確かです。

04造りで変わるところ

樽とブレンドで、
表情が変わる。

木樽で寝かせるかどうか、どのくらいの期間か。単一の品種で仕上げるか、ほかの品種と合わせるか。同じぶどうでも、造り方によって届く姿は変わります。

ボルドーでは、複数の品種を合わせる造りが知られています。ラベルに品種が書かれていないワインでも、産地の表示が手がかりになることがあります。

05 / 次の一杯で

カベルネ・ソーヴィニヨン

ラベルを、もう一度見る

次の一杯で、注目すると面白いこと。

1997年親子関係が示された年
2品種カベルネ・フランとソーヴィニヨン・ブラン

産地と収穫年を見てみる。単一品種か、ブレンドか。樽を使っているか。同じカベルネ・ソーヴィニヨンでも、そこが違えば印象は変わります。飲んだ感想を記録に残しておくと、次の一本を選ぶときの目印になります。

研究の原著を見る(Nature Genetics) ↗
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