ふたつの名前は、
ひとつのぶどう。
呼び方が違うだけの、同じ品種です。
白と黒の親から、
生まれてきた。
シラーの親は、白ぶどうの「モンドゥーズ・ブランシュ」と黒ぶどうの「デュレザ」です。VIVCには、この組み合わせが遺伝マーカーで確認済みとして登録されています。原産国はフランス、果皮の色は黒です。
オーストラリアなどで使われる「シラーズ」は、同じ品種の別の呼び名です。この誌面でも、乾杯ログのスタンプでも、同じ品種として扱っています。
VIVCの品種データを見る(SYRAH) ↗名前がふたつあるのは、
旅をしてきた証。
ローヌ川沿いの、
急な斜面。
代表的な産地として知られるのは、フランス・ローヌ川の北部です。表紙の写真は、その一角にあるコート・ロティの段々畑を写したものです。斜面が急なため、石を積んで段をつくり、畑にしています。
オーストラリアをはじめ、世界各地でも広く栽培されています。同じ品種でも、涼しい土地と暑い土地では育ち方が変わります。「シラー」と書かれているか「シラーズ」と書かれているかも、産地をたどる手がかりになることがあります。
スパイシー、
という言葉の先。
シラーは、色の濃い赤ワインになりやすい品種として説明されることがよくあります。香りを表すのに「スパイシー」という言葉が使われることもあります。
ただし、これは品種の一般的な傾向です。産地も造りも収穫年も違えば、仕上がりは変わります。「この品種だから必ずこの香り」とは言えません。手元の一本については、ボトルの表示と造り手の説明を確かめるのが確実です。
単一か、
南のブレンドか。
単一の品種で仕上げるか、ほかの品種と合わせるか。ローヌ川の南部では、複数の品種を合わせる造りが知られています。木樽の使い方も造り手ごとに違います。
ラベルの産地が北ローヌなのか南ローヌなのか、あるいはまったく別の国なのか。そこを見ておくと、同じ品種の違う顔をたどりやすくなります。
シラー/シラーズ
ラベルを、もう一度見る
次の一杯で、注目すると面白いこと。
表記は「シラー」か「シラーズ」か。産地はどこか。単一品種か、ブレンドか。同じぶどうでも、そこが違えば印象は変わります。飲んだ感想を記録に残しておくと、次の一本を選ぶときの目印になります。
VIVCの品種データを見る ↗